コロナ禍でリモートワークをする会社が増えたことで自宅でパソコンを触る機会、時間が増えています。さらに外出を控え、オンラインショッピングで買い物を済ませている方も少なくないでしょう。このようにパソコンを使用する機会が増えてきている中で、マルウェアなどのウイルスによる被害が拡大しています。
セキュリティ対策はどうしてる?
パソコンを使うにあたり、まず気をつけたいのが「パソコンにセキュリティソフトウェア(アンチウイルスソフト)が入っているかどうか」です。また「そのソフトがあなたが守りたい情報をしっかりと守ってくれるのかどうか」も重要です。アンチウイルスソフトを設定することは、例えるなら「大切なお金や情報をしまっておく金庫にしっかりと鍵をかけておくこと」ですので、しっかりとしたものを設定しておきたいところです。
アンチウイルスソフト
アンチウイルスソフトと聞くと馴染みが深いのは『ウイルスバスター』や『マカフィー』などの有料ソフトではないでしょうか。それらはとりあえず全体的にウイルス対策をしたい方にとって非常に素晴らしいソフトですが、1つのアンチウイルスソフトだけに頼るのではなく、追加でセキュリティを強化できるもの、欲しい機能が必要最小限でいいから安く、願わくば無料で使えるものがないか、気になるところですよね。ここからは、無料のアンチウイルスソフトの中でも知名度と性能に優れた『AVAST』と『AVG』について、比較検討していきましょう。
AVASTとは
まずは『AVAST(アバスト)』について。アバストは、2016年にAVGを買収し、約4億人のユーザーがいる世界シェアNo.1のセキュリティソフトメーカーです。買収後、AVGの技術ノウハウを手に入れ、性能が向上しています。セキュリティソフトを開発、性能を向上させるにあたり、ユーザー数は非常に重要です。風邪などで例えるとわかりやすいのですが、世界のどこかで発見されたウイルスでないとそれに対するワクチンを作ることができません。さらに、世界中の全てのメーカーが同じ情報を共有しているわけではないので、利用者数が多いということは、ユーザーの誰かが未知のウイルスに感染する可能性が高くなり、そのウイルス情報がいち早く手に入るのです。この点もアバストのセキュリティソフトの性能が向上したことに大きく貢献しました。第三者機関であるAV-Comparativesが実施したマルウェアに対する保護テストでは有料のソフトであるESETなどと同等の性能を持っており、無料の中では非常に安心できるアンチウイルスソフトと言えます。
性能が良いだけでなく、動作も比較的軽く、日本語でのサポートもあるため、安心して使えます。有料版では電話窓口もあり、サポート内容も充実してきました。もし、今後、有料版へ移行するようなことがあっても安心です。
AVGとは
次に、AVGについてです。AVGは、古くから日本語に対応し、日本でのユーザー数が多い無料アンチウイルスソフトです。アバストと比較すると、やや性能が落ちるようです。とは言うものの十分な性能はあり、使って問題ないレベルの製品であり、AVASTに買収されたことで、性能は向上していくでしょうが、今から使うなら買収元のアバストでいいでしょう。実は、2016年にAVGが提供していた無料のブラウザ拡張機能に脆弱性が発見され、閲覧履歴が漏えいしたり、攻撃を受けたりする可能性があることが指摘されました。現在はこの機能はもう提供されていませんが、セキュリティソフトでこういった不具合があると、製品自体の品質も不安になるポイントです。
結局AVASTとAVGはどっちがいいの?
結論から言うと、AVAST(アバスト)の方がいいでしょう。AVGを買収していることもあって、性能は変わりありませんし、なによりユーザー数が圧倒的です。日本でのサポートもしっかりしているので導入後の不安も解決してくれます。
まとめ
ウイルスに感染して、あなたの大切なお金や情報が漏洩してしまうことを防ぐためにもパソコンにはセキュリティソフトを設定しておく必要があります。今回はアバストとAVGをご紹介しましたが、無料のソフトということもあって、保護してくれない分野があります。そのため、パソコンのことはよくわからないし、とりあえず入れておけば安心できるセキュリティソフトが欲しい方は有料のソフトを入れることをお勧めします。ある程度パソコンに詳しくなり、自分が主に使うことを把握した後にそれを補うために無料のセキュリティソフトを追加で入れるのがベストでしょう。目的に応じて使い分けることができれば、強固なセキュリティ対策ができますね。